
白髪染めとおしゃれ染めって、そもそも何が違うんですか?
Ponoスタッフいちばん大きいのは「何を目的に作られているか」の違いです。どちらが優れているという話ではありません。
美容室で「白髪染めにしますか、おしゃれ染めにしますか」と聞かれて、違いがよく分からないまま答えている。そんな方は少なくないと思います。
結論から言うと、この2つは目的が違う道具で、どちらか一方を選ばなければいけないものでもありません。
混ぜる、使い分ける、薬剤側で調整する。実際にはいくつかの設計があります。この記事では、2つの違いと、その組み合わせ方を整理します。
- 白髪染めとおしゃれ染めの、目的と仕上がりの違い
- 「混ぜて使う」が指している3つの方法と、その違い
- 場所ごとに使い分ける(塗り分ける)という設計
- 薬剤側で調整する「加減法」という考え方
- どれを選ぶかを決めるときに見ていること
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白髪染めとおしゃれ染めは何が違う?
「白髪染めは白髪用、おしゃれ染めは黒髪用」と説明されることがありますが、それだけだと選ぶときの判断材料になりません。
違いの出発点は、それぞれが何を優先して作られているかです。
| 見るところ | 白髪染め | おしゃれ染め |
|---|---|---|
| 優先していること | 白髪を確実に色でおおうこと | 髪色の明るさ・色味を自由につくること |
| 白髪への 色の入り方 | 周りの髪とほぼ同じ色まで入る | 薄く入るだけで、明るい筋として残る |
| 明るさの幅 | 明るめもあるが、上限は控えめ | 明るい仕上がりまで幅が広い |
| 色味の出方 | 白髪部分もそろった色に見えやすい | 白髪部分だけ違う出方をすることがある |
いちばん大きい違いは、白髪への色の入り方
白髪はもともとの色素がほとんどありません。そこへ周りと同じ濃さの色を入れるには、それだけ多くの染料が必要になります。白髪染めは、そのために設計された薬剤です。
一方でおしゃれ染めは、白髪を染めることを前提にしていません。色は入りますが薄く、白髪は明るい筋として残ります。
おしゃれ染めで白髪染めと同じカバー力は出せません。ここを同じものとして考えると、仕上がりのイメージがずれます。
カバー力と明るさは、引っ張り合う関係にある
しっかり隠そうとするほど染料は多く必要になり、色は濃く入ります。つまり「しっかり隠したい」と「明るくしたい」は、方向が逆になりやすいということです。
白髪染めで明るさが出しにくいと言われるのは、この関係があるためです。詳しくは白髪染めは暗くなる?明るく自然に染める方法で解説しています。

どちらが良いという話ではないんですね。
「混ぜて使う」には3つの意味がある
ここからが本題です。白髪染めとおしゃれ染めは、どちらか一方を選ぶものではありません。
ただ、「混ぜて使う」という言い方は、実際には違う3つのことを指しています。同じ言葉で話していても、思い描いている施術が違っていることがあります。
| 呼び方 | 何をしているか | 狙い |
|---|---|---|
| ① 調合する | 白髪染めとおしゃれ染めの薬剤を混ぜ、1つの薬剤として使う | カバー力と明るさ・色味の間をとる |
| ② 使い分ける (塗り分け) | 場所ごとに違う薬剤を塗る | 場所ごとに違う仕上がりをつくる |
| ③ 加減する (加減法) | おしゃれ染め側の配合・明るさ・色味を調整する | 白髪を周りになじませる |
Ponoでは、この3つをすべて使います。どれか1つが正解ということはなく、必要なカバー力・明るさ・色味に合わせて選び分けています。

① 調合|2つを混ぜて1つの薬剤にする
白髪染めとおしゃれ染めの薬剤を、同じカップの中で混ぜて使う方法です。できあがるのは1つの薬剤で、それを髪に塗ります。
白髪染めだけでは暗くなりすぎる、けれどおしゃれ染めだけではカバーが足りない。そんなときに、その間をとるための方法です。1つの薬剤で塗れるので、設計はシンプルになります。
ただし、混ぜた時点で薬剤は1種類になります。場所ごとに仕上がりを変える幅は、そのぶん狭くなります。白髪の出方が分け目・顔まわり・後ろで大きく違う場合は、次の②のほうが合うこともあります。
同じ「混ぜて使う」でも、①〜③はまったく別のことをしています。①は薬剤を1つにする、②は場所で薬剤を変える、③は薬剤の中身を調整する。次の章から、②と③を詳しく説明します。
使い分ける(塗り分ける)という設計
①が「薬剤を1つにする」のに対して、②は場所ごとに違う薬剤を塗る方法です。美容室では「塗り分け」とも呼びますが、指しているのは同じことです。「ハイブリッド」という言い方をされることもあります。要するに、全部を同じ薬剤で染めないということです。
この「必要な場所に必要な強さだけを使う」という考え方は、カラーに限らず縮毛矯正でも同じ基準で設計しています。白髪カラーでの使い分けも、その延長にあります。
縮毛矯正をした毛先へのカラー設計や、同じ日に両方行う場合の考え方は白髪染めと縮毛矯正は同日にできる?で解説しています。
どこで分けるのか
- 白髪の多い場所と少ない場所で分ける:分け目・顔まわり・こめかみに集中している方は、そこだけ白髪染めにする
- 根元と毛先で分ける:伸びてきた根元は白髪染め、すでに色が入っている毛先はおしゃれ染めで明るさを残す
白髪は生えてくる場所に偏りがあることが多く、全体を同じ濃さで染める必要はないことがほとんどです。分けることで、隠したいところは隠し、暗くしたくないところは暗くしないを同時に成立させやすくなります。

ただし、使い分けが常に最適とは限りません。塗る場所を分けるほど設計と施術は細かくなりますし、全体をしっかり隠したい方には、素直に白髪染めで揃えたほうが満足度が高いこともあります。
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加減法|薬剤の側で調整するという考え方

おしゃれ染めだけでも、白髪はなじませられるんですか?
Ponoスタッフ完全に隠すのは難しいですが、なじませる方向へ寄せることはできます。
③は、薬剤を増やすのではなくおしゃれ染め側の中身を調整する方法です。Ponoではこれを加減法——美容師側で薬剤の配合や明るさ・色味を調整する方法——と呼んで、白髪の出方に合わせていきます。
何を調整しているのか
調整するのは、薬剤の配合・仕上がりの明るさ・色味の3つです。固定の処方を毎回そのまま使うのではなく、その日の髪の状態に合わせて組み立てます。
「隠す」ではなく「差を縮める」
ここが加減法のポイントです。目指しているのは白髪を完全に隠すことではなく、周りの髪との差を縮めて、白髪が浮いて見えにくい状態にすることです。
白髪が明るく残ること自体は変わりません。ただ、周りの明るさや色味を寄せていくと、同じ白髪でも目立ち方が変わります。同じ「おしゃれ染め」でも、この調整があるかどうかで見え方は変わります。
加減法が向かないとき
「白髪が見えている状態がどうしても気になる」という希望が強い場合、加減法では届きません。その場合は白髪染めを使うか、必要な部分だけ使い分ける設計に切り替えます。
白髪染めを使わない選択肢そのものについては、白髪染めを使わずに白髪は染められる?でまとめています。
どれを選ぶかは白髪の量だけでは決まらない
「白髪が何割なら白髪染め」という決め方はしていません。同じ量でも、合う設計は人によって変わります。
Ponoでは、髪を見る前にまずカラーの履歴を確認します。今の髪に何が入っているかで、使える薬剤も想定できる仕上がりも変わるためです。そのうえで、髪の状態と希望を合わせて判断します。
- 過去のカラー履歴(ブリーチ・白髪染め・セルフカラーなど)
- 白髪の量
- 白髪が生えている位置
- 現在の髪の明るさ
- 希望する明るさ
- 希望する色味
- どこまで白髪を隠したいか
- 髪のダメージ状態
- 今後どんなカラーをしていきたいか
この中でも、白髪染めを使うかどうかを大きく左右するのが「どこまで白髪を隠したいか」です。量が少なくてもしっかり隠したい方には白髪染めが合いますし、量が多くてもなじませる程度でよい方には、おしゃれ染めと加減法で足りることがあります。
なぜ必要な場所だけに使うのかという考え方は、白髪染めを繰り返すと髪は傷む?で詳しく解説しています。

薬剤を先に決めるのではなくて、どうしたいかから決めるんですね。
Ponoでは、どの薬剤を使うかを最後に決めます
Ponoは髪質改善と縮毛矯正を主軸にしている美容室です。カラーも、今日染めることだけでなく、髪を長く良い状態で保ちながら色を楽しんでいただくことを前提に設計しています。
ですから、白髪染めとおしゃれ染めのどちらかを先に決めることはしません。
- 必要なら白髪染めを使う
- 必要がなければ使わない
- 必要な部分にだけ使う
希望する仕上がりと今の髪の状態が決まってはじめて、白髪染めか、おしゃれ染めか、調合か、使い分けか、加減かが決まります。順番が逆にならないようにしています。
白髪ぼかしも含めて選び方を整理したい方は、白髪ぼかし・白髪染め・おしゃれ染めの違いもあわせてご覧ください。
まとめ
- 白髪染めは白髪をおおうこと、おしゃれ染めは明るさ・色味をつくることを優先した薬剤
- おしゃれ染めで白髪染めと同じカバー力は出せない
- 「混ぜて使う」には、①調合(薬剤を1つにする)②使い分け(場所で薬剤を変える)③加減(薬剤の中身を調整する)の3つがあり、Ponoはすべて使う
- どれか1つが正解ではない。使い分けにも調合にも向き不向きがあり、しっかり隠したい方には白髪染めで揃えたほうが合うこともある
- 選ぶ順番は、薬剤が先ではなく、希望する仕上がりと髪の状態が先
あなたにどの設計が合うかは、髪を見てみないと分かりません。今の髪の写真と、これまでのカラー履歴が分かれば、方向性はかなり絞り込めます。カウンセリングの段階でご相談いただけます。
施術内容や料金はメニュー詳細と料金のページからご覧いただけます。ご相談・ご予約はPono各店で承っていますので、下のボタンからお近くの店舗をお選びください。
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